貿易実務 海上貨物輸入 カスタマーサービスの仕事内容

貿易実務に興味を持っている人に向けて、実際の仕事内容を記載したいと思います。

ここでは海上貨物の輸入業務について記したいと思います。主にカスタマーサービス(以後CS)

貿易実務といっても航空と海上では全く実務内容が違ってきます。また、輸入と輸出でも違ってきます。

やりがい、大変なことを包み隠さず書いていきますので仕事選びの参考になれば幸いです。

目次

やりがい

1.グローバルな仕事

2.英語を使う機会が多い

3.様々な業界、商品と接する機会がある

4.専門知識が身につく

1.グローバルな仕事

輸入ですので海外から製品を日本に運んできます。日本に居ながらにして国際貿易を直に取り扱えることが輸入のCSの醍醐味です。

2.英語を使う機会が多い

通関書類はすべて英語です。また、現地の日本人との交信以外は、発送元とのやりとりは基本的に英語です。
英語を使った仕事がしたい人には多分に使用機会があります。

英語が現時点では苦手な人も、難しい構文等を使おうとせず、簡潔に伝えることを意識すれば充分業務ができますので
過度に恐れる必要はありません。
国際物流に関わる全ての人が英語が得意なわけではありません。
英語を学んでいく気持ちがあれば大丈夫です。私自身も決して得意ではありません。

3.様々な業界、商品と接する機会がある

原料から完成品まで取り扱う機会があります。商流、物流を最前線で知ることができる仕事はCSの醍醐味と言えるのではないでしょうか。

4.専門知識が身につく

取扱う製品、担当業界が増えるほどに専門知識がついてきます。
薬品の輸入ならば薬事法、危険品の知識、貿易書類の見方など。
これらの知識は転職でも役に立ちます。同業他社、メーカー、商社、倉庫会社など、活躍のすそ野が広いことは
今後ご自身の助けになるはずです。

大変なこと

1.仕事が多い

2.ミスが許されない

3.アナログな環境

4.トラブル対応

1.仕事が多い

業務量は多いです。通関書類の確認、輸入品の確認、新規ならば商品の材質、絵型の入手などチェック事項が多いです。
船のスケジュールの確認、通関手配、倉庫への搬出予約、トラックの手配、小切手の振出、請求書の作成と
一つの輸入を完納させるまでにやることがたくさんあります。

それぞれに締め切りがありますので時間に追われる、残業も多いです。

2.ミスが許されない

正しく申告する必要があります。確認事項も多いです。全てはミスを防ぐため。免税申告をするのか、原産地証明書を用いて特恵関税を使うのか、包括保険の有無、Termの確認、請求は荷主か現地か等キリがないほどに注意点があります。
もし間違えた場合、修正申告をするのか、顧客の了承のもとそのまま進めるのか謝罪と対応に追われます。


時間と信頼を失うのがつらいです。

3.アナログな対応

FAXのみ可、小切手の振出が必要…。何のことかわかりますか?
混載貨物をCFS(コンテナから出した輸入品を置いておく倉庫)から引き取る為に、前日の15時、16時(CFSによって異なる)までにFAXで搬出予約をしなければいけない。搬出日当日は搬出予約をした紙と小切手をドライバーが持って行かなければ搬出できない。こういった慣習、ルールがあります。
とてもアナログですね。会社にいなければできない業務も多く、テレワークには不向きといえます。
現代の働き方には相応しくない慣習ですね。

4.トラブル対応

貨物にダメージがある、保険求償したい。コンテナに汚れがある、洗浄して返却してください。
申告したが許可にならず、開披検査となった。検査の手配をしなければいけません。
パッキングリストのマークと貨物のラベルが違いますね。全数ラベルの張替えをしてください。 などなど。
トラブルを上げればキリがありません。一つトラブルがあると、その対応に時間を取られます。
他の手配ができません。そうなると残業は避けられません。余計な業務となります。

休職者、退職者が多いのも事実

物流はエッセンシャルワーカーとされています。上記で述べたようにやりがいもあります。多くの経験は他の仕事にも通じます。しかし、長時間労働、心労も多いです。私自身、適応障害になり休職しました。

イメージだけでなく現実を知ることで職業選択の助けになれば嬉しいです。

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この記事を書いた人

HSP、多汗症に悩まされる。仕事をがんばるも適応障害となり休職。現在も復職した会社で就業中。復職は果たすが元通りの体調とはいかず、人間関係がストレスの種。親知らずの抜歯で入院とトラブルが絶えない30代。なにもかも面倒、髪を切るのも面倒でセルフカットに目覚める。
社会の理不尽、人間不信をこじらせる。ネットの情報もあてにならない為、自分の経験したことをこのブログで記していきます。誰かに届け。

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